助演 飯島洋一
コラム「戦争の犬たち」 略歴

戦争の犬たち
「戦争の犬たち」というタイトル通り、とんでもなく男くさい戦争映画であります。
“ファンシー”という浮かれきった言葉が当たり前のように使われていた80年代初頭に、 ここまで男汁全開の戦争映画を作り上げた気骨は見上げたもの。
しかもインドシナのジャングルを舞台にしたゲリラ戦のシーンを、 全て千葉の山で撮影するという、気骨を超えた力技には脱帽するより他ございません。
しかしながら、画面から伝わる暑苦しいほどの熱気にやられてか、 ちゃんと千葉の山がインドシナのジャングルに見えてくる!
そんな戦争映画を自らプロデュースし、力也や青木義朗といった映画界きっての強面俳優を向うに回し主演をはったのが “伝説の怪優”飯島洋一であります。
海外でゲリラに捕えられた核物理学者を救う為、極秘裏に日本で傭兵が集められることに。
“海外に興味がある人募集”と書かれた大雑把すぎる求人広告に騙されて集まったのは、 飯島、力也、たこ八郎らむさ苦しい男達。バズーカなど銃器の取り扱いを教わりながら、連日軍隊張りの訓練が続く中、 厳しい訓練に耐えかねた脱走者が射殺されるという事件が発生。
「これじゃ戦争に行かされるみたいじゃないか!」と一同はやっと自分たちの立場を理解する訳ですが、正直気付くの遅すぎ! 結局、数名の脱落者を除き戦地へと向かった彼らは、灼熱のジャングルの中で、文字通り死闘を繰り広げるのであります。
ワイルドなストーリーから、私男性向けの映画なのかと思い込んでおりましたが、当時の予告編を観ると“やさしい男にあきたらない貴方に、 全女性必見のアクション巨編”と女性に捧げられている…そんな無茶な! 果たして、その思いが80年代のファンシーな女子に届いたかどうかは謎ですが、 飯島洋一の鬼気迫る存在感がなんらかの爪痕を残したことは確実でありましょう。
獣のごとき男達が、吼えて暴れてぶっ放す!改めて全女性必見の「戦争の犬たち」皆様とくとご覧あれ!

文責○山田広野(TV Bros.2007/8/18号より転載)

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